ここに書いてあること
今回は、電気代低減のための、ロープ式エレベーター付き賃貸物件への電子ブレーカー導入のための、事前調査を行いました。油圧式エレベーター付きの賃貸物件への電子ブレーカー導入は既に記事にしていますので、参考にしてみてください。油圧式エレベーターの場合と比較して、どのような違いがあるのか、を参考にしていただけるのではと思っています。
基本料金、契約電力からみたロープ式エレベーターと油圧式との比較
ロープ式エレベーターの設置された賃貸物件の低圧電力の契約電力と基本料金を、油圧式エレベーターの場合と比較してみました。
項目 | ロープ式エレベーター物件 | 油圧式エレベーター物件 |
契約電力 | 5kW | 15kW |
基本料金 | 約5,300円 | 約16,000円 |
(注)当保有賃貸物件に設置してあるエレベーターでの比較です。
油圧式エレベーターでは、契約電力は15kWと大きいのですが、これは使用しているモーターは出力が大きいものが必要なことや、冬場は油を温めるためのヒーターが必要になるので、電気代は冬場で月3万円ぐらいかかっていました。既に記事にしましたように、電子ブレーカー導入による下げ幅があって、年で12,000円ほどの電気代の節減が可能でした。
これに対し、ロープ式エレベーターの方は、もともと契約電力5kWと少なくて済んでおり、季節の影響を受けず月1万円ぐらいしかかかっておりませんでした。下げ幅があまりないので、果たして、電子ブレーカー導入で、どこまで電気代節減が可能なのでしょうか?
調査の結果、… あまり電気基本料金は下げ幅のマージンがあまりなし。
試算結果は以下の表の通りとなります。
項目 | ロープ式エレベーター | 油圧式エレベーター |
電子ブレーカー導入前の契約電力 (→ 同導入後のもの) | 5kW (→ 2kW) | 15kW ( → 11kW) |
電子ブレーカー導入前の基本料金 (→ 同導入後のもの) | 約5,300円 (→ 約2,000円強) | 約16,000円 (→ 11,000円強) |
電子ブレーカー導入で、低圧電力の契約電力が5kWから2kWに下げることができ、その結果、基本料金が3千円ぐらい下げられることがわかりました。但し、ここから、電子ブレーカー導入費用を差し引くと、月数百円、年間で2千円強 だけ大家がトクする、という結果になりました。
でも、電気代は下がるので実施することにしました。新電力会社(従量電灯)への切り替え実施。
これだと、
「ウーン、年2千円かー。ちょっと少ないなあ!」
と、電子ブレーカーの導入メリットが少ない結果となりました。
そこで、営業さんから、従量電灯(主に共用照明での使用分)の方を、同社が提携している新電力会社に切り替えることで、合わせ技で、もう少し、メリットが出ないか、のご提案がありました。共用照明のLED化で電気代がだいぶ下がっていたのですが、中部電力から新電力に切り替えると、値下げできることがわかりました。結局、
- 低圧電力の削減分(電子ブレーカーの導入) → 年 2千円ちょっと
- 従量電灯の削減(新電力会社への切り替え) → 年 4千円ぐらい。
→ あわせて、年 約7千円の削減、という結果となりました。
新電力会社は大丈夫なのか?
新電力会社は大丈夫なのか?と営業さんに聞いてみました。新電力会社だと、なにか問題がないか、特に電力供給の安定性が大丈夫なのだろうか?と思ったのです。しかし、回答いただいたのは、そのようなヤバい事態が起こった場合は、結局、基幹の中部電力に、電気が切り替わるようになっているとのことで、安定性は全く問題ないそうです。東京ガスや、ここらだと、東邦ガスのような大きい会社も電力自由化で、電気を売っていますが、同じような仕組みのようです。電力の安定性が問題なくて、安くなるのなら、まあ、いいかと、従量電灯の方について、新電力会社に切り替えることにしました。
新電力会社さんはいくつもありますが、今回、利用予定のところは、シンエナジーさんです。
以上、調査の結果、電子ブレーカーのメリットがありそうでしたので、導入することにしました。次の記事で、その工事の様子を報告します。
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